2013年卒の就活は短期決戦、内定格差ますます広がる--矢下茂雄・楽天みんなの就職事業長に聞く
今年は例年より2カ月遅れて12月1日に大学生の就活シーズンがスタートした。スケジュール変更によりさまざまな影響が出ることが予想されている。2013年卒就職戦線の展望について矢下茂雄・楽天みんなの就職事業長に聞いた。
--学生の就職への意識は高まっていますか?
のんびりしている学生が多い。就活をスローダウンさせて、3年生の秋は学業に専念させるという日本経団連の目標は達成されたと思う。昨年までは、6~7月のインターンシップの申し込みで就職への意識が高まり、夏休みのインターンシップを経て10月からエントリー開始というスケジュールだった。ゆっくりと長く就活をすることができたが、今年は短期決戦となる。
--スケジュールの変更は学生にとってどのような影響がありますか?
期間が短くなった分、説明会への参加回数が減る。1カ月に参加する回数を10回とすれば、2カ月短縮により20回減ることになる。12月に就活を開始しても、1月中旬から大学の後期試験が始まり、2月中旬まで続く。2月中旬段階で説明会参加ゼロという学生も出てくるのではないか。
企業について理解が浅いまま4月の選考を迎えることになり、内定を取れる学生と取れない学生の2極化が進むだろう。
--一部の学生に内定が集中するならば、内定者を奪い合って内定拘束がきつくなりますか?
バブルの時のような露骨な拘束はできない。せいぜい内定者を集める日を他社に合わせて、結果的に拘束するという程度ではないか。