2013年卒の就活は短期決戦、内定格差ますます広がる--矢下茂雄・楽天みんなの就職事業長に聞く

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--企業の人員計画も狂ってしまうのではありませんか?

内定を多数取った学生は、多数の辞退をすることになる。今年は内定者の歩留まりを読むのが難しい。夏休みに欠員補充の選考を行う企業が増えるだろう。その後、秋、冬と採用活動が続くことも考えられる。

--そのほか、企業にはどんな影響がありますか?

楽天が企業に対して行ったアンケート調査によれば、「学生の企業理解度が下がる」「例年よりもいい人材を確保できない」「応募数が減る」といった回答が多かった。企業は採用のための母集団作りに苦労する。特にBtoB企業は学生の間での知名度が高くないのでたいへんだと思う。

一方で、特定の人気企業には多くの学生が集中するので、人事部は対応しきれない。とてもではないが、すべてのエントリーシート(ES)をじっくり読むことなどできないだろう。効率的に選考するため、大学名での足切りが行われるのではないか。

--企業の採用担当者の負担も重いのでは?

短期間で多数の学生に会わなくてはならないので、採用担当者は休みがとれない。また、企業の説明会が集中するので、説明会会場を確保するのがたいへんだ。都心部だけでなく、横浜や千葉などの会場を使うケースも出てくる。

最近は4年生の夏採用と3年生のインターン受け入れが重なる企業も多い。採用担当者の負担は増すばかりだ。

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