急成長するキヤノンのインド事業--キヤノン・インディア小西賢作社長に聞く
平均35%成長と業績が拡大しているキヤノンのインド法人。同社は通常チャネルに加え、専売店「キヤノン・イメージング・スクエア」の出店を拡大、昨年11月に1号店を出店、今年中に50店、来年には120~130店になる。販路を拡大して利益成長を続ける、この勢いを支えるのが現地の組織力。
同社は、人事コンサルティング会社エーオン・ヒューイットが発表する「ベストエンプロイヤーズインディア25」にランキングされるなど、人事・組織で成功するインド進出日系企業の代表でもある。
須貝信一ネクストマーケット・リサーチ代表が、キヤノン・インディア小西賢作社長(下写真)にデリー近郊グルガオンの本社オフィスにてインタビューした。
--キヤノン・インディアの概要と業績などを教えてください。
当社ではカメラ、プリンタ、複写機の3つを売っています。2010年の売り上げは124億ルピーまで行きました。前年比49%増です。今年はさすがに成長が鈍化して、おそらく155億~160億ルピー、前年比25%くらいの成長見込みです。過去5年、平均年率35%成長になっています。中長期的には、現在のキヤノンの全売り上げの1%から、15年までに2%に、20年までに5%にしていくつもりです。
※1ルピー=約1.5円
--消費者としてのインド人の特徴があれば、教えてください。
やはりブランド志向が強いです。最初から買うものを決めてショッピングすることが多い。また、先進国型の消費をするところがあります。インドでは中小都市にもショッピングモールができて、現在は600~700くらいのモールができていると言われています。
3年くらい前までは、ウインドウ・ショッピングばかりでしたが、最近は商品を購入するようになってきています。今、拡大している専売店ではデモ機を用意して実際触れるようにすることで売り上げが上がります。実際、売れ筋価格帯が一般小売店より3割程度高くなるんです。従来は小さいお店しかなく、安いものしか売れませんでしたが、高いものも売れるようになってきている。