老けたくない人に医師が教える「肉と酒の摂り方」 体も見た目も若々しくいるための習慣
あるNPOのリーダーである年配の女性が、「昔はおとなしいほうだったのに、年をとると人前に立って話すことも平気になった。『おばさん力』がついたのかしら」と話していましたが、これは男性ホルモンのおかげかもしれません。
食が細くなる高齢者こそ、肉を積極的に食べるべき
引き続き、肉食のメリットと、セロトニン、コレステロールについて触れます。より高齢になっていくと、人は気力の落ち込みや意欲の低下が進む傾向にあります。
その理由の1つが、たんぱく質不足です。精神状態を安定させるのに大切な幸せホルモンのセロトニンですが、正常に分泌されていると意欲が高まり、不安は弱まり、前向きな日々を送ることができます。しかし、セロトニンは年齢とともに減少していくので、歳を重ねるほどセロトニンを増やす習慣をつけるべきです。
そこで、おすすめが肉を食べること(たんぱく質摂取)です。セロトニンの原料のトリプトファンはアミノ酸の一種で、豆や乳製品、肉や魚などのたんぱく質に多く含まれています。肉はコレステロールを多く含み、敬遠されがちですが、肉のたんぱく質は吸収率が高いのです。食が細くなる高齢の方がセロトニンを増やすために肉を食べるのは、非常に理にかなっています。
コレステロールは、動脈硬化、心疾患の原因となる「悪者」として知られています。ただ実は、コレステロールが本当に悪者かは、いまだによくわかっていません。