老けたくない人に医師が教える「肉と酒の摂り方」 体も見た目も若々しくいるための習慣
かつて東京都老人総合研究所が、長寿者が多い東京都小金井市の70歳の高齢者を対象に追跡調査を行った「小金井研究」でコレステロール値と死亡率の関係性を調べたところ、死亡率が最も高かったのはコレステロール値が169未満のグループでした。反対に最も長生きするのは、男性は219まで、女性は220〜249の正常値よりも高めのグループでした。日本人の三大死因はがん、心疾患、脳血管疾患といわれていますが、今の日本では医療技術が大幅に進歩し、心筋梗塞は「死ななくてよい病気」になりつつあります。
そう考えると、日本人の場合は、肉食でコレステロール値を高めてがん予防をしたほうが長寿になります。こうした事情を見ていくと、必ずしもコレステロール値が低いほうが幸せとはいえないように思います。
老化を防ぐ「タイムリー・ニュートリション」理論
老化を防ぐ食事とは、具体的に一体どんなものを食べたらいいのでしょうか。
そこで、アンチエイジングの第一人者と言われるフランスのクロード・ショーシャ博士の「タイムリー・ニュートリション」理論を紹介します。
ハリウッドセレブなどを何人も顧客にもつショーシャ博士が提唱しているアンチエイジング理論です。これは、臓器にはそれぞれ活動している時間と休んでいる時間があるため、活動時間に合わせた食事をすることで、内臓負担や細胞の炎症が減るというものです。
この理論では朝、昼、夜などそれぞれの時間帯で臓器の活動に合った食事をとることを推奨しています。
【朝食(7〜9時)】
朝は肝臓の働きが活発になり、脂肪を代謝してたんぱく質の合成が進む時間帯です。朝食は1日のエネルギーのもとになる脂肪と新たな細胞の原料となるたんぱく質を摂りましょう。 たとえば、たんぱく質と脂質が豊富な卵や魚、鶏肉などです。また、エネルギーを燃焼させるためには少量の炭水化物も必要になるので、ご飯一膳やパン1枚くらいの炭水化物を摂取するのが望ましいです。
さらにできれば、抗酸化物質を含むトマトやパプリカ、ほうれん草などの野菜も一緒にとれるとベストです。 朝は膵臓の動きが活発ではないので、糖分を分解するインスリンの働きが十分ではありません。砂糖を入れたコーヒーやジャムをたっぷり塗ったパンのように糖質の多い朝食は、体には負担になります。