15年ぶりに全線開通「阿里山林業鉄道」車両の中身 災害や資金難を乗り越え、再始動までの道のり

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阿里山鉄道
阿里山鉄道。標高約1000mの山間部を走る(写真:筆者撮影)
神木駅 スイッチバック設備
神木駅にあるスイッチバック設備(写真:筆者撮影)

日本との縁が深い阿里山鉄道

阿里山鉄道は日本との縁が深い。

日本統治時代の1906年、大阪の合名会社藤田組(現在のDOWAホールディングス)により建設が開始された。1908年に資金難により工事が頓挫したが、1910年には台湾総督府殖産局が工事を継承し、1910年から1918年までの間に本線を段階的に開業させた。開業当初は木材を運搬する産業鉄道だったが、1920年からは旅客輸送も担っている。

現在、日本と台湾の間には40を超える姉妹鉄道協定が締結されているが、第1号となったのは、1986年に阿里山鉄道と大井川鐵道の間で締結された姉妹鉄道協定だ。この協定は四半世紀以上もの間、日台唯一の鉄道協定だった。

大井川鐵道
姉妹鉄道である大井川鐵道を林務局副局長(当時)の楊宏志氏らが視察(写真:大井川鐵道株式会社提供)
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