「やる気ない」年上50代部下に言ったほうがいい事 年上部下が当たり前の時代のマネジメント
自分の経験や知識を参考としてティーチングしながらも、ティーチング一辺倒になるのではなく、相手から引き出すコーチングスキルを活用し、「○○のような場合、どう考える?」「私の場合、○○したが、君の意見は?」などと意見を引き出し、自分なりに考えさせるようにする。
シニアメンバーに傾聴・質問などのコーチング手法を学んでもらい、若手一人ひとりに合わせたコーチングで個性を引き出していくようにするとよい。
シニアメンバーが従来からあるビジネスのノウハウや考え方を、ミレニアル世代、Z世代などに教え、逆にミレニアル世代、Z世代の両方からシニアメンバーにデジタルやデータの活用について教える双方向メンタリングも効果的である。
そして、どうしてもやる気がない、また周りへ悪影響が出てしまうなどのシニアメンバーに対しては、課長として、言うべきことを言わなくてはならない。
相手が年配者であっても、もし課の運営に悪影響を及ぼすようであれば、課長の役割として、きっぱりと伝えるべきである。
年上のメンバーのマネジメントのスタンス、やり方は?
ある企業のマネジメント研修で、自分より年下の上司のいるシニアメンバーは、「上司が、年上である私に対して遠慮しすぎてしまい、言うべきことを言ってこない。もちろん、口のききかたなど、年配者への配慮はほしいが、部下である私に言うべきことははっきりと言い、課長という役割で仕事をすべきである。そうしないと組織として機能しない」と述べていた。まったくそのとおりである。
また、自分より年上のメンバーを持つ課長は、「相手が年上だからといって遠慮しすぎずに、課長という役割を果たすよう心がけている」と言っていた。そのようなスタンスでいるほうがうまくいっていることが多いようである。