新型のN-VAN e:では、バッテリーを薄型化し、床下へ搭載することで、荷室の広さだけでなく、N-VAN独自のダイブダウン機構なども継続採用。これらにより、BEV版でも、ガソリン車と同じく、配送業などの商用ユースだけでなく、キャンプやアウトドアスポーツなどのレジャー用途で使うユーザーもターゲットとしている。
N-VAN e:では、さらにBEVならではの付加価値として、出先でホットプレートや電気ケトルなどの家電を使うことも可能。オプションのAC外部給電器「ホンダ パワーサプライコネクター(Honda Power Supply Connector)」を普通充電口に差し込めば、最大出力1500Wの外部給電を行うことができ、野外でのレジャーはもちろん、災害時などにも役立てることができる。
変更点の多い運転席まわり
そんなN-VAN e:だが、今回は4人乗りのe: L4を試乗した。室内は、ドア内張りや荷室の壁などに、縦のビードデザインを採用。ガソリン車の内装と比べ、より広さを感じるとともに、荷物の積み卸しなどでできるキズも目立ちにくそうな印象だ。
また、エアコン操作部やパワーウインドウなど、運転中に操作頻度の高いスイッチ類をインパネ中央部に集中配置。視線や意識を可能な限り運転に集中できる工夫も施している。さらにメーターには、N-BOXと同じ7インチTFT液晶タイプを採用。大きくシンプルな表示により、運転に必要な情報をスムーズに確認することを可能とする。
N-VAN e:では、シフト操作の方式も変更し、エレクトリックギアセレクターを採用。最近のホンダ車に多いスイッチ式だ。「D/B」を1回押せば通常の前進、もう一度押すと下り坂などでの減速度を上げるBモードに切り替わる。また、後退するときは「R」を引き、駐車時は「P」を押す。ガソリン車に採用されているオーソドックスなバータイプのシフトレバーに慣れていると、最初は操作に戸惑う場合もあるだろう。だが、慣れれば、スイッチを押すだけなので、よりイージーに、素早いシフト操作ができるはずだ。
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