こうしたワークショップを2~3回やった程度では、着実に、そして適切にお客様の様子を観察できるようになり、それによってサービスレベルが飛躍的に向上するということはないかもしれません。
しかしながら、このワークショップを通じて、同じものを見ていても、着目ポイントも、そこから読み取る情報も、人によって違うということを実感できます。
ワークショップを通じて気づきが生まれる
そこに気づくと、自分のものの見方が必ずしも唯一絶対のものでなく、また、得た情報をどう解釈するかも一様ではなく、そこにはバリエーションがあって、もしかしたら、そのバリエーションのほうに正解があるのかもしれないと、想像力を働かせることができるようになります。気づきが生まれるといってもいいでしょう。
優れたおもてなしを実践するためには、その気づきこそが大事なのだということを、このときの調査は私たちに教えてくれました。
そして、その知見を基に実施している「観察力・想像力を養う教育プログラム」というワークショップは、着実にスタッフのおもてなしスキルの向上に役立っています。
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はら よしのり / Yoshinori Hara
兵庫県姫路市出身。1981年東京大学工学部電子工学科卒業、1983年同大学院工学系研究科修士課程修了。2005年京都大学で博士(情報学)を取得。2006年から京都大学経営管理大学院教授をつとめる。イノベーション・マネジメント、サービス経営などの教育研究に従事。サービス学会会長(2020年~2022年)、日本学術会議連携会員、AREホールディングス株式会社社外取締役。主な著書に『A New Approach to Resilient Hospitality Management』(共著/Springer)、『日本型クリエイティブ・サービスの時代-「おもてなし」への科学的接近』(共著/日本評論社)などがある。
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しまだ とし / Toshi Shimada
茨城県桜川市出身。2010年東京大学工学部精密工学科卒業、2012年同大学院工学系研究科修士課程修了。2015年同大学で博士(工学)を取得。同年から京都大学経営管理大学院特定助教、2019年から同大学院講師をつとめる。サービス工学、サービス・マネジメントなどの教育研究に従事。サービス学会理事
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ほしやま えいこ / Eiko Hoshiyama
大阪府出身。関西外国語大学卒業後、1998年にスーパーホテルにフロントスタッフとして入社。2008年に研修センターの支配人として人財育成を担当。2010年から経営品質部に配属となり、全国のフロントスタッフの教育制度やトレーニングに従事。2015年、経営品質部CS推進部長、2022年からは経営品質本部本部長として、顧客満足向上のほか、ブランディング、デジタルマーケティング、SDGsの推進に精力的に取り組んでいる。現在、経営品質本部執行役員。
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