顧客の「保留」を呑むお人好し営業は商機を逃す 契約から遠ざかる「言い訳」には納得せず切り返す

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営業マンの極意は「媚び」ではなく「商品」を売ること(写真:マハロ/PIXTA)
営業は原理原則に沿って、商品に当てはめたトークをつくり、正しい順序で堂々と伝えれば、成果は上がりやすくなります。本稿は『即決!営業道場 1年目から結果を出す』より一部抜粋・再構成のうえ、商談を決める話し方についてご紹介します。

営業マンの切り返す技術

営業マンは「媚び」ではなく「商品」を売らなければなりません。お客様の契約から遠ざかる発言には納得せず、徹底的に切り返すべきです。そこで、お客様の言い訳を切り返す技術をご紹介します。

なお、トークについては、あなたが扱う商品や、お客様のセリフによってアレンジが必要ですが、「切り返しの型」は共通です。それが、この3ステップです。

お客様の言い訳⭢ ①最後まで共感⭢ ②1ミリも納得しない⭢ ③必ず訴求で終わる

これが自分のHP(体力)を削らずにお客様のHPを削れる、とっておきの型です。以下、解説していきます。

①最後まで共感

たとえば、カップルのケンカが悪化するのは、相手の話を聞かずに口を挟むからです。

「アンタがああだから、こうなったんでしょ、だって……」

「いや、そんなん全然違うやん。それはあのとき、お前がこうしたから俺は……」

「はあー? 私のせいだって言うの。アンタっていつもそうよね、私が……」

「お前こそ……」

こうして言い争いが泥沼化していきます。お互いが相手の話を自分の話でさえぎって、受け止めようともしていません。経験がある人も多いでしょう。

同様に営業マンも、お客様が考えたい理由を言ったそばから、共感もせずに

「では、月にいくらなら払えますか?」

「で、誰に相談したいと思われていますか?」

「他社って、ちなみにどこと検討されるんですか?」

このように問い詰めるから契約が遠ざかるのです。切り返しをする9割の営業マンは、この失敗パターンだと思ってください。

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