回転寿司でやたらサラダ軍艦を頼む長野の謎 「かっぱ寿司発祥の地」は食習慣が独特だった
なぜ、長野県の人はカッパ寿司のサラダ軍艦がそこまで好きなのか。直接聞いてみると、「なんでだろうね。」「美味しいからでしょ」という、曖昧な答えしかない。
長野県民は刺し身が苦手?
さらに調査を進めていくと、あるお客さんがヒントを教えてくれた。それは「海が遠いから、刺し身をあまり食べない」ということだ。そういえば、長野はまったく海に面していない県。昔は特に長野へ魚を運ぶ流通経路が不十分だったため、生の魚を食べる習慣がなかった。
調べてみると、長野県民はカニやアジ、イワシなどの魚の消費量を見ると、全国のかなり下位だ。つまり、すしネタでは当たり前の生魚がそれほど好まれていない風土がある。
そして、長野の人は「サラダ」好きだ。車を走らせて発見したのは、「サラダ街道」。緑豊かな田園や果樹園が広がることからサラダと命名されたらしい風邪を引いたらサラダ薬局。部屋をお探しならアパート・サラダメゾン。ちなみに最寄り駅からは徒歩36分。他にもサラダパプリカやサラダほうれん草まである。
実は、今から50年前、長野県は脳卒中による死亡率が全国1位で、大きな問題となっていた。その対策として県をあげて「塩分を控え、野菜を多く取る」運動を実施。その結果今や野菜摂取量が日本一の街になった。そればかりか、平均寿命男女とも1位日本一の長寿の県になったのだ。
はっきりとした確証を持てたワケではないが、大枠はつかめた。長野県民がやたらと、かっぱ寿司でサラダ軍艦を頼む理由は、「生魚はもともと苦手な地域」のうえ、「サラダが好き」という県民性に関係がありそうだということだ。全国画一のチェーン店ですら、地域ごとの動向はバラバラ。狭い日本も意外と多様性がある。
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