回転寿司でやたらサラダ軍艦を頼む長野の謎 「かっぱ寿司発祥の地」は食習慣が独特だった

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かっぱ寿司の全チェーンにおけるサラダ軍艦の人気ランキングは17位。東京都の店では28位、大阪に至っては67位。やはり、全国的に人気はない。

カッパ・クリエイト本社は「理由不明」

取材班はカッパ・クリエイトホールディングス本社を訪れ、直撃取材を敢行した。しかし、担当者によると「長野県だけサラダ軍艦が売れているのは知っているがその理由は分からない。ぜひ理由を突き止めてもらいたい」と逆に依頼されてしまった。

このパターンは、天丼てんやビーンズ赤羽店(東京都北区)の謎に迫った「異常に持ち帰りが多くなった」天丼店の真実(7月9日配信)のときと似ている。こちらはこれまで『世にも不思議なランキング』をいくつも解き明かしてきた。ここまで来たら、自分たちで調べるしかない。取材班は長野県へ飛んだ。

実はかっぱ寿司1号店は今から36年前に長野県で創業。つまり、発祥の地だ。長野の中心部から車で走り、やや郊外に出たあたりでカッパ寿司を発見した。この日は土曜日まだお昼前だというのに、店内は満席状態。席についたばかりのお客さんに話を聞いてみることにした。

やはりサラダ軍艦が一番好きだという。そんな質問をしているそばから
サラダ軍艦が8貫も届いた。そのお客さんは席について真っ先にサラダ軍艦を注文したようだった。別のお客さんは1人で6皿(12貫)をたいらげた。長野県のカッパ寿司を訪れるお客さんへのアンケートでは、半数以上が好きなネタはサラダ軍艦と回答している。

さらに店内を観察していると、普段は東京にいる取材班にとって信じられない光景を目にした。テイクアウト(持ち帰り)コーナーに並んでいたのは、24貫すべてがサラダ軍艦で埋め尽くされたパックだ。

店員に聞いてみると、「お祭りや年末年始の時期には1日50~100セット単位で売れるのが当たり前」というのだ。東京のカッパ・クリエイト担当者に伝えると、「東京ではサラダ軍艦だけの詰め合わせは見たことがない」という話だ。

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