「学校は盗撮できる環境」"加害者生徒が急増"の闇 子どもたちを守り、盗撮をさせないための防止策は

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盗撮画像は一度、送信されてしまえば、被害がどこまで広がるかわかりません。拡散してしまえば、被害に遭った子どもがさらなる犯罪に巻き込まれたり、一生苦しめられたりすることにつながるのが、学校での盗撮事件です。

盗撮事件を防ぐためにできることは?

盗撮事件を防ぐためには、どのようなことが必要なのでしょうか。髙橋弁護士に聞いてみました。

「事件を起こしてしまう子に共通する点としては、『学校や家庭で盗撮を含めた性犯罪の問題点を話し合ったことがない』というようなケースが目立ちます。

恥ずかしいかもしれませんが、教師や保護者が正しい性知識や性犯罪について話す機会を持ってみれば、子どもたちは意外と素直で、分かってくれますので、普段から話し合って教えておくことが大事でしょう」

一方で、盗撮事件が起きにくい「環境」を文科省や教育委員会、警察で連携してつくることが大事だと髙橋弁護士は指摘します。

「スマホやタブレット端末の利用について、既存のガイドラインに、施設の環境基準などを盛り込む必要があると思います」

具体的には次のようなポイントです。

(1)学校施設の管理状況の安全基準(盗撮の被害が生じない更衣室等の管理方法や目張りなどの点検等)
(2)運動会や学園祭等学校行事の運営基準(現在でも撮影エリアなどは決まっている学校がありますが、今後は携帯電話を胸から吊るす袋を貸し出し等の対策案等も必要でしょう)
(3)修学旅行など宿泊を伴う学校行事といったよく盗撮が起きる施設での安全基準の提示(例えば、男女の風呂や更衣室が、手を伸ばして携帯電話で撮影できてしまう環境ではないように、間仕切りの高さや入口の仕様について、施設側に文書で確認できるような基準)
(4)実際に学校で起きた盗撮事件の事例集や、上述のような事例での教員の見回りポインントを作成
(5)盗撮事件発覚後の対応マニュアルを作る

髙橋弁護士は、「学校内の盗撮事件が社会問題になり、子どもたちの安全が脅かされている以上、早急な環境整備の議論と対策が必要です」と話しています。

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