よくよく考えれば当たり前の話です。第一子が生まれなければ第二子も第三子もないわけで、2015年以降つるべ落とし的に全体の出生率が減少続きで、2022年には第一子出生率が0.59にまで低下。これは1970年代以降どころか、明治以降の統計史上でも最低記録です。まさに少子化のその原因は「第一子が産まれてこなくなったから」に尽きるのです。
この第一子出生率の減少は、婚姻数の減少とリンクするものですが、より詳細に年齢別に見れば、「20代での婚姻と出生が減った」ことと完全に一致します。
20代での婚姻と出生はどれほど減っているのか
以下のグラフは、年齢別に妻の初婚数、第一子出生数、第二子以降の出生数の2000年から2022年までの推移を一覧にしたものです。
大きく減少しているのは、29歳以下の初婚数であり、2000年対比65%減です。同様に、29歳以下の第一子出生数も60%減であり、初婚の減少がそのまま第一子の出生減と結びついています。
一方で、30~39歳の初婚や第一子出生数は2000年から2015年にかけてはやや増加しましたが、2015年から2022年にかけてはこちらも減少しています。初婚数と第一子出生数の増減が完全にリンクしているという点では29歳以下と同様です。
ちなみに、30代での第二子以降出生率が突出して高いように見えますが、これを実現するのも20代での初婚、第一子出生をした層が存在する前提のうえの話です。
まとめれば、出生数が減っているのは、20代までの第一子の出生数が減っているからであり、20代までの第一子出生数が減っているのは、20代までの初婚数が減っているからであるということになります。
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