柔道団体、ルーレットは不公正?東大生が語る盲点 アナログ抽選にしても公正になるとはかぎらない

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突然ですが、皆さんに問題を出します。サイコロを1回振って、「3」の目が出る確率はいくつでしょうか?

おそらく多くの人が、特に計算をすることなく「6分の1」という答えを出したと思います。しかしこの答えは、知らず知らずのうちに「同様に確からしい」という確率の考え方を前提としているのです。

サイコロを1回振って、「3」の目が出る確率が「6分の1」であることを証明しなさいと言われたら、どのように説明するでしょうか。

例えばサイコロを1万回振って、「3」の目がちょうどその6分の1である1666回や1667回だけ出れば証明できるのか、と言われればそれでもまだ不十分でしょう。

さらに、確率は「収束値」にすぎないので、実際に1万回サイコロを振ったところでピッタリ1666回、1667回「3」の目が出るという事象はかなりまれです。

このように考えると、何をもって「6分の1」としているのか。ここの計算では、サイコロの6つの目「1、2、3、4、5、6」の中で特定のある目だけがよく出る、ということはなく、どの目も等しい確率で出ることを前提としているのです。このように、「同じように起こる可能性がある」ことを、数学用語で「同様に確からしい」と言います。

サイコロの目が出る可能性は本当に同じ?

さて、サイコロは本当に「同様に確からしい」と言えるのでしょうか。

もちろんサイコロの種類にもよりますが、サイコロのそれぞれの面には出目を示す黒色の穴(「1」の目のみ赤色の穴である場合が多い)が彫られています。その穴の大きさや数によって、厳密に言えば少しずつ各面の重さが変わることになります。

何かものを投げたり落としたりするとき、一般的には重い部分が下を向くように落下するため、それぞれの目が出る可能性はまったく同じとは言えないのです。

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