企業経営者には強いサイコパス気質がある

オックスフォード大科学者の調査結果

ダットン博士はさまざまなテストや、多くのサイコパスとの実際の対話などから総合して、次のように考えています。

1 非情さ
2 魅力
3 一点集中力
4 精神の強靭さ
5 恐怖心の欠如
6 マインドフルネス
7 行動力

 

詳しくはダットン博士が講義でお話ししますが、これらのサイコパス的資質とは、重大な場面になればなるほど冷静になり、リスクを恐れなくなるとともに、感情に揺り動かされず、良心の呵責や罪悪感にとらわれずに行動できる……ということです。

先ほどの「サイコパス度が高い職業」に照らして想像してみてください。冷酷な経営判断、投資の決断を迫られるCEO。どんな手段を使ってでも法廷で勝利を得なくてはならない弁護士。いかなる予想外の病変に対しても瞬時に診断を下して、正確にメスを振るわなくてはならない外科医。サイコパス的特性が発揮されれば役に立つ職業ばかりだとわかるでしょう。

そして、これらの特性が、暗い欲望のために使われたとき――助けを乞う被害者を冷徹に襲い、正確に殺害し、良心の呵責を覚えることなく遺体をもてあそぶ犯罪者が現れるのです。

誰しもが持つサイコパス的要因

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つまり、サイコパス犯罪者と「ふつう」の人間は、明確に区別できるものではないのです。人格を構成する特性の中にはもともとサイコパス的なものがあり、そのうちいくつかを強く発揮して社会的成功を得ている人から、すべてが最大になってしまったゲイシーのような極端な犯罪者の間は、いわば連続的な「スペクトラム」になっているとダットン博士は考えています。

その間のどこかで、何かの境界を超えたときに、サイコパスは犯罪者となってしまうのでしょう。

ゲイシーの脳に見た目では特別なところがなかったのも、それなら理解できるでしょう。では、サイコパス的特性は脳のどこで働いているのでしょうか?

ダットン博士によると、それは脳の「扁桃体」を中心とした場所。私の理論の「悲観脳」の中心部と同じ部分なのが非常に興味深いところです。

ダットン博士は、自身の扁桃体とつながった部分を電磁的に刺激することで、一時的にサイコパス能力を高める実験まで行いました。扁桃体は脳の奥深くにあり、外部から直接刺激することはできませんが、関連した大脳皮質を頭の表面から刺激して、感情の働き方を変えることができるのです。

ダットン博士はこうしてサイコパスに「変身」しているあいだ、恐ろしい戦場の風景や死体の写真を見ても、まったく脳波が平静になりました。そして、カーレースゲームで、それまでで最もアグレッシブに運転して、自己最高得点をマークしたとのことです。

誰の中にも潜んでいるサイコパスを見つけて、役立てることはできるのか。「脳科学で人格を変える」ことにつながる興味深いテーマを、放送でもどうぞお楽しみください。

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