大衆的なファミリーレストランをオープンしたのは、1959年のこと。さらに1962年にセントラルキッチンシステムを採用し、1970年の大阪万博で、同システムを活用した店舗をアメリカゾーンに4つオープン。会場内の各国レストランのうち、ナンバーワンの売り上げを記録したといいます。
ロイヤルホストとして店舗をオープンしたのは、1971年のこと。ロイヤルホストのメニュー開発責任者である、ロイヤルの岡野孝志(商品本部 企画開発部・部長)さんによると、大阪万博でステーキハウスが活況だったことから、新業態のロイヤルホストでも引き続きステーキメニューに注力し、同店では8オンス(235グラム)で880円の「88ステーキ」が人気を博しました。
1号店をオープンしてから50年超が経過するロイヤルホストですが、大事にしているのが「豊かな時間を過ごし、豊かな食事をしてもらうこと」(岡野さん)。その考えを基に、さまざまな工夫を凝らしています。
例えば、注力しているステーキメニューでは、冷凍していない牛肉を仕入れ、店舗で1枚ずつ手切りしているそうです。
「効率を考えれば、冷凍したものを店舗で解凍するのが一番です。しかし、冷凍していない肉を手切りすると、食感やジューシーさがまったく違います。だからこそ、あえて手間のかかる方法を選び、おいしいものをお客さまに提供しています」
同様の考えで、サラダも基本的にはカット野菜を使っていません。サニーレタスやロメインレタス、ケールなど葉物野菜は店舗で水を使って締めることで、野菜本来の食感を楽しめるサラダにしています。
ルーツはフレンチ 1店舗当たり、1日40食を売り上げる
数多くクオリティの高いメニューをそろえているロイヤルホストですが、中でも人気なメニューはどれなのでしょうか。岡野さんによると、商品カテゴリーとして人気なのはハンバーグとステーキ、デザートだそうです。
一方、単品のメニューではオニオングラタンスープが一番人気。1店舗平均で、1日当たりにハンバーグカテゴリーの商品全体が20食ほど、それに対してオニオングラタンスープは40食ほどというので驚きます。
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