「死んだら、私の財産、誰に行く?」トラブル防ぐコツ 「"あげたくない人"に渡る」「棚ぼたケース」も

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ではもうひとつ、相続が複雑になり、義理の父親の相続話が舞い込んできた例を見てみましょう。

妻を亡くしたばかりのFさんのケースです。

Fさんはある日突然、亡くなった妻の親戚からいきなり「相続の相談」を受けました。

本記事のFさんは、右端の夫にあたる。昨年Fさんの妻の兄が亡くなり、今年の4月1日に妻の父、そして数日後の4月5日に妻が亡くなった(図表:『おふたりさまの老後は準備が10割』より)

今年の春、Fさんは妻の父親の死去、そして数日後に妻の死去という、相次ぐ不幸に見舞われました。

妻の父親が亡くなったとき、相続人は故人の配偶者である妻の母親、長女である妻、そして妻より先に亡くなっていた長男(妻の兄)の娘の3人でした(代襲相続によって、姪は妻の兄に代わって相続人となります)。

「亡くなる順番」によって「遺産の行方」は変化する

Fさんは、妻の父親とは血のつながりがないので、本来は相続人にはなりません。

しかし、妻の父親が亡くなって数日後に、相続人のひとりである妻が亡くなったため、妻の相続分を引き継ぐことになったのです。

これを「二次相続」もしくは「数次相続」といいます。

そのため、義理の父親とは血のつながりのないFさんが、亡き妻の親族と義父の遺産相続についてやりとりすることになったのです。

このケースもまた、誰が先に亡くなるかで、「遺産の行方」が変わります。

もしFさんの妻が父親よりも先に亡くなっていたら、Fさんが義理の父親の相続に関わることはなかったわけです。

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