前の部屋では家具も家電も最低限に抑えたミニマルな暮らしをしていた臼井さん。現在の住まいには冷蔵庫もあり、スタイリッシュな家電も取り揃えられている。
「引っ越しをするときは『友だちを呼べる部屋』にしようというモチベーションもあって、それまでは使わなかった家電を購入しました。ブランド重視で選び、全てバルミューダ(BALMUDA)のもの。実はまだコーヒーメーカーしか使ったことがありませんが、気に入っています」
ひとりで世界と対峙する醍醐味を味わいたい
臼井さんは、友人と一緒にいることの幸せに気づいた。では、彼がひとりで暮らす意義は、どのようなところにあるのだろうか。
「“発信”って、ひとりのときにしかできないと思うんですよね。僕の好きな作家、近藤 康太郎さんの著作、『三行で撃つ 〈善く、生きる〉ための文章塾』のなかに、“文章を書く人は、世の中に不満を抱えてるからこそ書く”といった内容の一節があって、とても共感しました。
僕はひとりでいるときに、創作意欲が湧きます。他人と一緒だと楽しくて、その世界で完結してしまうんですよね。もちろん楽しいのはとても良いことです。でも僕はひとりの時間に自分と向き合って、そこでつかんだ自分の考えを、起業家として世界に問うていきたいんです」
人は誰しも世界と対峙しているといえるが、その状態をよりダイレクトに感じ、自分自身のなかで醸成するために、臼井さんはひとりの時間を必要としている。
「今後ずっとひとりでいるとは限りません。でも、今はその時間を大切にしたいと思っています」
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