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「はじめてのおつかい」"虐待"批判が吹き飛ぶ凄み 令和になっても"国民的番組"であり続ける背景

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  • 木村 隆志 コラムニスト、人間関係コンサルタント、テレビ解説者
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ちなみに筆者の周囲には「小学校に入学する前に郊外への転居を決めた」という園児の親が何人かいました。本当に移住するかはさておき、その感覚は外国人が治安のいい日本をうらやましがることと似ているようにも見えます。

おつかいのメリットは今なお健在

もともとドキュメントバラエティは出演者による制作サイドへの批判や告発などのリスクがつきものですが、「はじめてのおつかい」にはそれがほぼありません。それは子どもたちのかわいらしい奮闘に加えて、制作サイドの配慮と努力が出演者と視聴者の両方に伝わっているからではないでしょうか。

また、ドキュメントバラエティには付き物の「出演者に対する誹謗中傷が少ない」ことも制作サイドの手柄と言っていいかもしれません。

前述したように「以前よりも減った」とはいえ、おつかいそのものの価値が下がったわけではないでしょう。「はじめてのおつかい」で得られるメリットは今なおさまざまなものがあります。

主なものをあげていくと、「物の値段や価値を知る」「手持ちのお金で買えるものを選ぶ」などの買い物体験ができること。「勇気を出して挑戦する感覚、誰かのために頑張る責任感、充実感や成功体験」などを得られること。さらに面識のない人々とのコミュニケーションを取る貴重な経験にもなります。

「子どものおつかい」という日本人ならではの習慣を見られる貴重な機会だけに、今後はますます同番組の希少価値が高まっていくのではないでしょうか。日本テレビにとっても、「新たに子どもが生まれたほとんどの親が自動的にメインターゲットとなっていく」という貴重なコンテンツだけに放送を続けていきたいところでしょう。

ここまであげてきたように長年支持を得てきた「はじめてのおつかい」には、時代や日本人の感覚が変わっても批判の声があがりづらいさまざまな背景がありました。

もし子どもが主役の新たなドキュメントバラエティが企画され、同レベルの配慮と努力をしても、「はじめてのおつかい」のように称賛を得られるかはわかりません。特に子どもの安全にかかわる配慮や努力が感じられなければ、疑いの目が向けられ、苦戦を余儀なくされるでしょう。

つまり、それだけ「はじめてのおつかい」のノウハウや経験値は特別なものがあるのです。

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