「目指すは"集英社エンターテインメント"」
世界的ブームが続く日本のアニメ・エンタメ。3兆円経済圏の頂点に君臨するのが、漫画原作を供給し、IP(知的財産)の創出源となる大手総合出版社だ。
集英社、講談社、小学館は何を考えているのか。本特集では、非上場会社ゆえに謎の多いそのビジネスの奥の院を解剖する。
設立時、エンタメ業界で大きな注目を集めた集英社ゲームズ。キーパーソンを直撃した。
──社内部門ではなく、子会社の立ち上げによるゲーム参入でした。
もともとは「集英社ゲームクリエイターズCAMP」という支援プロジェクトの運営など、集英社内で事業を企画していた。ただ、開発者などゲームの専門人材はヒット連動のインセンティブ報酬が一般的で、年功序列給の集英社内で人員を増強するのは難しかった。
そのため、「本気でゲーム事業をやるために子会社として組織を独立させたい」と社内で提案した。機動力を高めるために組織こそ分かれたが、集英社の廣野眞一社長がトップを兼ねるグループ企業はわれわれぐらいで、本体の役員からも「集英社内にゲームの専門部隊ができた、と思って動いてくれ」と言われている。
収益焦らずヒットを狙う
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