「機能はそろっている、現場がパズルを組み合わせる」
昨年10月、出版とアニメのライセンス部門を統合して、ライセンスの管理を担うグローバルライツ局が新設された。工藤大丈局長に、メディアミックス戦略と今後の展望を聞いた。
──メディアミックス展開におけるKADOKAWAの強みをどう分析していますか。
まずは持っているIP(知的財産)の数が多い。さらに実写映画やアニメも1970年代、80年代から自分たちで作ってきた。ゲーム会社も持っており、動画配信サービスや教育事業も展開している。
国内でこれだけの機能を持っているのはおそらく当社だけだ。規模の大小はともかく、ディズニーやマーベルに設計思想は近いと考えている。
IPが大きく羽ばたくことが重要
──機能間の連携はできていますか。
以前は、出版社として本が売れればいいという意識を持っている時期が長かった。出版事業は採算分岐点を超えた後の利益がバーンと上がっていくビジネスモデルで、右肩上がりで成長してきた。その中で、IPの2次利用で稼ぐことはそれほど重要視されていなかった。
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