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講談社 「内部資料」が示す「漫画・IP」全振り戦略 漫画は花形だが『週刊現代』や女性誌は…

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創業家の辣腕社長が「ゲームも出版」と宣言、世界の講談社へと突き進む。

講談社の社屋外観と書店に並べられた『WIND BREAKER』の単行本
直近では電子漫画サービス『マガジンポケット』発の『WIND BREAKER』がヒット。経営力の差で、集英社を抜き去るとみる関係者も(写真左:編集部撮影、写真右:尾形文繁撮影)

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世界的ブームが続く日本のアニメ・エンタメ。3兆円経済圏の頂点に君臨するのが、漫画原作を供給し、IP(知的財産)の創出源となる大手総合出版社だ。
集英社、講談社、小学館は何を考えているのか。本特集では、非上場会社ゆえに謎の多いそのビジネスの奥の院を解剖する。

強力なIP(知的財産)を武器に、利益で業界首位の集英社。それに負けじと後を追うのが講談社だ。

営業利益30億円以下で停滞してきた業績は、電子漫画やライツ(版権)収入の成長を受け、2010年代末から急拡大。21年11月期には同217億円と、文字どおり桁違いの成績を記録し、足元でも100億円超の水準を維持している。

集英社とは正反対

『週刊少年ジャンプ』を擁する集英社に対し、講談社も『週刊少年マガジン』を筆頭に漫画雑誌を多数展開。『進撃の巨人』『東京卍リベンジャーズ』『ブルーロック』などの人気IPを創出しており、直近では電子漫画サービス発の『WIND BREAKER』がヒットしている。

一方、企業体としてはライバルの集英社とは正反対の存在だ。

集英社は、小学館を核とする一ツ橋グループに所属。ジャンプ編集部をはじめ、現場が圧倒的な力を持つ超ボトムアップ組織だ。対して講談社は出版業界で一ツ橋グループと双璧を成す「音羽グループ」の盟主として光文社などを従える。経営スタイルも創業家出身の社長の野間省伸氏が全社にグリップを利かせる。

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