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宝島社「身売り説」新潮社「危機説」迎える正念場 附録ブームが一服も、大量配本止められず

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老舗出版社で今、何が起きているのか。

新潮社と宝島社の看板
有名出版社の宝島社と新潮社だが、いずれも厳しい状況に置かれている(写真:編集部撮影)

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世界的ブームが続く日本のアニメ・エンタメ。3兆円経済圏の頂点に君臨するのが、漫画原作を供給し、IP(知的財産)の創出源となる大手総合出版社だ。
集英社、講談社、小学館は何を考えているのか。本特集では、非上場会社ゆえに謎の多いそのビジネスの奥の院を解剖する。

バッグなどの雑貨に薄い冊子のついた「付録付きムック本」でヒットを飛ばし、出版不況の中でも勝ち組だった宝島社。

だが近年は減収が続き、2023年8月期の売上高は約221億円と、前期比で3割近く落ち込んだ。営業損益も、2022年度に21億円、2023年度は19億円と2期連続での赤字に沈む。

会社としての正念場を迎える中、昨年12月には創業者の蓮見清一氏が急逝した(享年80歳)。地方自治体のコンサルティング会社から出版事業に参入し、一代で今の宝島社を築き上げたカリスマ社長だ。その死去により、「身売り説」も浮上している。

付録ブームの沈静化

業績不振の要因は、牽引役だったムック本の低迷だ。

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