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「集英社・講談社・小学館」 3大出版社のキャラ図鑑 年収、社員の士気、経営力、風通しのよさを比較

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似たような事業を展開する総合出版社でありながら、会社のカラーはだいぶ異なる。

集英社を模した鷲のイラスト
(注)年収は30代前半時点(出所)取材を基に東洋経済作成(イラスト:平戸三平)

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世界的ブームが続く日本のアニメ・エンタメ。3兆円経済圏の頂点に君臨するのが、漫画原作を供給し、IP(知的財産)の創出源となる大手総合出版社だ。
集英社、講談社、小学館は何を考えているのか。本特集では、非上場会社ゆえに謎の多いそのビジネスの奥の院を解剖する。

「3大出版社」と一括りにされるが、働く人や組織のカルチャーは大きく異なる。集英社、小学館、講談社のそれぞれに似つかわしいキャラクターを、社員取材に基づき、動物で表してみた。

集英社は「ワシ」だ。漫画界のトップブランド「ジャンプ」を有し、足元の利益水準も頭一つ抜けるその様は、食物連鎖の頂点、猛禽(きん)類にふさわしい。

「やはり集英社はフロントランナー。自分たちがかっこいいと思って仕事をしているのがわかる」(講談社社員)。「のし上がってやるぜ、的な競争心を集英社に感じる」(小学館社員)。

漫画部門を中心に、編集者同士でも、ヒットをめぐってシビアな競争が繰り広げられる。そうなると、ギスギスした職場環境を彷彿とさせるが、意外にもその空気はないという。

「割とみんな仲はいい。同じ部署の仲間同士でしょっちゅう食事をしている。社内でつるむことが多いので、社外の人から見ると『内向きで、気持ちが悪い』と思われるかも」(集英社・編集関係者)

究極のボトムアップ組織

組織としての集英社は、究極のボトムアップ組織である。新媒体や新事業も、組織改変も、現場の社員を中心に立案し、経営側が追認する形が多い。

その現場中心主義は企業組織の常識を超越しており、時には、人事の発令があっても社員が気に入らなければ無視をし続け、発令自体がなかったことになるケースもある。

「この会社には経営がない」と集英社の関係者は言う。「経営陣も基本的に現場の延長で出世している。だから経営者目線で下の人に対して言うことが、あまりないのだろう」。その分、現場のリーダークラス(編集長など)の決断が、会社で大きな役割を担ってくる。

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