「カフェふくろう」がお手本、認知症の人の働き方 「社会参加型の介護施設」目指す新たな取り組み

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デイサービス福老が営むカフェで人気の「おにぎらず」(写真:株式会社ロングリバー提供)
性別や年齢、障害の有無などが異なる、さまざまな人がありのままで参画できる「インクルーシブ(inclusive)な社会」とは……。医療ジャーナリストで介護福祉士の福原麻希さんが、その糸口を探っていきます。【連載第20回】

認知症と診断されたら、急に周囲から「何もしなくていいよ。座ってて」と言われるようになったと、当事者から聞くことがある。認知症になると「何もできない」「何もわからない」という、極端な誤解と偏見が社会に根強いからだが、決してそんなことはない。

今回は、介護保険制度のデイサービス(通所介護)や特別養護老人ホームなど、利用者が地域で「働くこと」に取り組んでいる様子を紹介する。

にぎらないおにぎりカフェ

福島県いわき市にカフェ「にぎらないおにぎりカフェふくろう」がある。ここはデイサービス福老(ふくろう:BLGいわき)の1階にあり、要介護の利用者が調理や接客をしている。

カフェ「にぎらないおにぎりカフェふくろう」の外観(写真:株式会社ロングリバー提供)
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