「雨水で作ったビール」飲んだ人が口々に言った事 都会の雨水はビールづくりに向いているのか

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特性タンブラーのロゴは不思議な形をしている。「雨みず AMAMIZ」という文字を囲む「まんじゅう」のような楕円はいったいなんだろう。

デザイナーの竹内公啓さんによると、降ってくる雨粒を表現しているという。雨粒というと、下が球形で上がとがっている「しずく」のような形をイメージしている人が多いかもしれない。

しかし、小さな雨粒は表面張力によって球体に近いかたちをしている。そして、小さな雨粒がくっついて大きな雨粒になると、落下する速度も速くなり、受ける空気の抵抗も大きくなる。すると底が平らになって「まんじゅう」のようなかたちになるのだとか。その雨粒が私たちの口に入ると”RAIN TASTES SO GOOD”と感じる。

タンブラーのロゴ(筆者撮影)

さまざまなドリンクを開発していきたい

雨水ビールにはさまざまな可能性があり、「雨水ドリンクプロジェクト」は、今後の展開を模索している。また、雨水の価値を世の中に知らせるために、さまざまなドリンクを開発していきたいという夢もある。

日本各地の雨でつくられたクラフトビールの飲み比べができるようになると楽しいし、ビール以外の子ども向けの飲みものもつくってみたいという。

思えば、東京は水源のほとんどを150キロも離れた上流のダムに頼っている。しかし、水源は頭上にあったのだ! 東京に降る1年間の雨の量は、東京の1年間の水道使用量を上回っている。雨の地産地消が広がれば、まちは潤い、洪水からも守られる。今後もプロジェクトから目が離せない。

橋本 淳司 水ジャーナリスト

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はしもとじゅんじ / Junji Hashimoto

武蔵野大学客員教授。アクアスフィア・水教育研究所代表。Yahoo!ニュース個人オーサーワード2019。国内外の水問題と解決方法を取材。自治体・学校・企業・NPO・NGOと連携しながら、水リテラシーの普及活動(国や自治体への政策提言やサポート、子どもや市民を対象とする講演活動、啓発活動のプロデュース)を行う。近著に『67億人の水』(日本経済新聞出版社)、『日本の地下水が危ない』(幻冬舎新書)、『100年後の水を守る 水ジャーナリストの20年』(文研出版)、『水がなくなる日』(産業編集センター)など。

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