築地エリアは、もともと江戸時代の大火で本願寺が浅草方面から築地に移転するため埋め立てられた(築地とはそもそも埋立地の意味)。
旧築地市場敷地には、松平定信が設けた最高傑作の潮(海水)入り式の池泉回遊式庭園である浴恩園の遺跡が地中にあり、現在は東京都指定の旧跡となっている。
これは大正時代の関東大震災によって魚市場(魚河岸)が日本橋から築地に移転し、戦後はGHQに占領(連合国兵らのクリーニング工場などに活用)された経緯も彷彿とさせる。
今後、日比谷公園や旧跡指定されている築地市場跡地はどう再開発されていくのか。
東京五輪の選手村のようにタワマン街になるのだろうか。
再開発の未来は、数年先も読み切れないところがある。
ちなみに、ほとんど知られていないが、築地市場移転に反対していた方々の社宅の跡地等は現在、東京都の大規模再開発でツインタワーに変貌中だ。
都知事戦で変わる「再開発のあり方」
過去に東京の中心部を独占していた旧東京1区(中選挙区時代)は、浅沼稲次郎(日本社会)、 野坂参三(日本共産)、鳩山一郎(日本自民)などの政治家を当選させてきた。
現在の千代田、中央、港の3区は、築地のほか、日比谷公園、神宮外苑(一部)など、再開発のメッカとなっている。石原、猪瀬、舛添、小池の保守系都知事4名が、2回目の東京五輪誘致・実施をテコに再開発を進めてきた東京の心臓部だ。
「小池都政を止める」という蓮舫氏の出馬宣言は、実は迫る総選挙ばかりか、東京都内の再開発の在り方も大きく左右するだろう。
しかも、衆院補選で自民候補は不戦敗や敗戦を続けている。
さらに2022年の新宿区長選では、神宮外苑再開発に反対した新人女性区長候補が開発推進の現職男性区長に大敗を喫した。
だが、今年6月の港区長選挙では、同様に神宮外苑開発反対を抱えた港区の女性区議がベテランの男性区長の6選を阻み、大番狂わせとも言われた。
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