「住宅は2度買え!」億ション時代こそ正しい深い訳 リスクを回避できる「サンドイッチ戦略」とは?

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住宅購入
「これからの住宅購入の常識は、これまでとはまったく違うものになる」というのが、経済記者/アナリストとして長年不動産市場を研究・分析してきた山下努氏の考え方だ(写真:genzoh/PIXTA)
「住宅購入は人生で一番大きな買い物」それは令和の現在も変わらないが、東京23区では新築マンションの平均価格が1億円を超えるなど、一部のエリアでは不動産価格の高騰が止まらない。
不動産市場の変遷、政府や日銀の動向、外国人による売買などを踏まえ、「これからの住宅購入の常識は、これまでとはまったく違うものになる」と、長年不動産市場を研究・分析してきた不動産ジャーナリストの山下努氏は言う。
山下氏の新刊『2030年不動産の未来と最高の選び方・買い方を全部1冊にまとめてみた』では、「マイホームはもはや一生ものではない」「広いリビングルームや子ども部屋はいらない」「親世代がすすめるエリアを買ってはいけない」など、「新しい不動産売買の視点」を紹介し、「損をしない家の買い方」をあらゆる角度から考察している。
今回は、その山下氏が「サンドイッチ売買」と名づけた「古い常識を覆す、新しい住宅売買の考え方」を紹介する。

災害大国日本で「一生ものの家」を持つことのリスク

これから家を買おうとする人、あるいは将来家を持ちたい人は、次のような疑問を抱いているはずだ。

2030年不動産の未来と最高の選び方・買い方を全部1冊にまとめてみた
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「どこに、何を、いくらで、いつ買えばよいのか」

この疑問に対する正解を答えるのは簡単なことではない。

予算や通勤、家族構成といった個人的な事情もあるだろう。

そのうえ、日本は超がつくほどの「災害大国」だからだ。

国土交通省が2020年に公表した、各都道府県内の総人口に対する災害リスク地域内に居住する人口割合は、東京都で95%、愛知県が96%。日本はどこに住んでも「危ない」 状況だ。

災害リスクには洪水、土砂災害、地震、津波があるが、これに火山の噴火などは含まれていない。

また、2024年元日に大地震が襲った能登半島は、ごく一部を除いて安全なエリアとされていた。

30年内に首都直下型地震が起きる確率は7割とされる。

どれほど科学が進歩しても、「大地震がどこで、いつ、何時ごろ起こるのか」は、正確に予測することはできない。

このように、災害リスクが極めて高い我が国で、マイホームを持とうとするにあたって、結論はこうだ。

「家は一生に一度の買い物」という考えを捨て、人生で2度以上売買する。

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