マンションに対して戸建ては資産性がないと思われていた。それは木造の建物の耐用年数が22年と短く、建物の価値の毀損が大きかったからだ。
マンションは棟数が少なく、同一棟内の価格の変動を追いやすいのに対して、戸建ては中古の取引価格の推移を追うのは容易ではない。が、今回、戸建てもマンション同様の手法で新築と中古の物件をひもづけて分析してみた。その結果は想定以上の差だった。
都心寄りの価格が高いエリアは値下がり幅が小さい
新築時の価格がわかる分譲戸建てが、その後いくらで取引されたかを「レインズ(不動産流通機構会員専用の情報交換サービス)」のデータを基に分析してみた。
その結果は、都心寄りの価格が高いエリアほど値下がり幅が小さかった。この立地の法則はマンションと同じ傾向である。首都圏の戸建ての平均年間下落率は1.4%で、マンションの首都圏平均値である2.0%よりも低くなる。立地はマンションより郊外が多いので、資産性の高さとしては十分に優秀な水準と言えるだろう。
現在の分譲戸建ての新築価格は首都圏平均で4200万円ほどになる。マンションが6000万円を超えている現在、買いやすいといえる。4200万円を通常の住宅ローン期間35年(420カ月)で割ると、月10万円となる。住宅性能評価取得物件が約50%を占めるので、住宅ローン金利もローン控除の減税額も大きくなる。
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