ただし築古で建物の傷みが激しいようでは住み心地に影響する。中古を選ぶ際には、住宅性能評価や長期優良住宅を取得している物件のほうが長く住み続けるうえで安心なのは覚えておこう。
戸建てを購入する際に気をつけたいのは、土地価格の適正価格の判断である。そこを見誤ると見誤った分だけ損をすることになる。このため、購入時には周辺の土地価格を仲介業者の協力を得て丹念に調べることをお勧めする。
また、地価が上昇しているエリアであれば戸建てを買うのに安心感がある。土地価格上昇分は所有者の含み益に変わるからだ。価格上昇エリアは総じて単価が高い都心寄りに多い。詳細が知りたければ、定点観測している地価公示で近隣の事例を調べるのがいいだろう。
注文戸建ては資産性が最も低い
最後に、取りにくい選択として、注文戸建てがある。これまで話してきたのは、分譲戸建てですでに建っているものを購入するものだった。新築の分譲戸建ての建物㎡単価は12万円、100㎡なら1200万円となる。
これに対して、注文戸建ては住宅着工統計から計算すると、首都圏の㎡単価は31.6万円になる。100㎡なら3160万円だが、22年で均等に償却するにしても年間144万円ほどになる。しかし、築数年で取引価格は大幅に下がってしまう。それはオーダーメイドだからこそなのだ。
オーダーメイドで注文して戸建てを建てると、それはその世帯仕様であって、他の世帯のニーズとフィットする可能性は限りなく低くなる。その家では気に入らない人は建物を解体して土地代だけで買って、新たに建てたいと考えるものなのだ。大幅に値下げしないと売却することができなくなる。注文戸建ては資産性が最も低く、最高の贅沢品だと心得よう。
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