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TVマン見た「マジで秘境」チベット仏教の村(中編) 歴史に刻まれた「チベット遺産」と異文化の影響

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穏やかだったお母さんの口から出てきた唯一の毒だったので、一瞬びっくりした。

辺境の地でイスラエル人のことを考える

かつて、インドのマナリの宿で、俺以外の宿泊客が全員イスラエル人だったことがある。

彼らはイスラエル人同士でつるみ、酒やマリファナをやりながら、楽器を弾き、毎晩のように明け方まで大騒ぎしていた。

そこは観光地で、インド全土からやってくるミュージシャンのライブ演奏がいろんなレストランで行われていることもあり、「まあ、20歳そこそこの若者だし、そんなもんか」と思っていた。

だが、こんなにも静かなチベット仏教の聖地でもそれをやっていたとしたなら、嫌われても仕方がない。あまりにも他国の文化に対する配慮が足りなさすぎる。

北インドのニューマナリにたむろするイスラエル人(写真:筆者撮影)
明け方まで宴は続いた(写真:筆者撮影)

「それでも、彼らがお金を払ってくれるから、結構助かってるんだよね」

息子が母の発言にフォローを入れると、彼女はハッとした表情を見せ、話題を変えた。

食事を終え、部屋に戻ってからしばらくの間、お母さんが放った一言について考え込んだ。

伝統的なチベット文化に生きてきた彼女は、静かな暮らしを守りたかったのだろう。しかし、外国人の流入はどうしても文化や思想に影響を与えてしまう。

美味しかったダールカレーやチャパティも、インドやネパールでよく食べられるもので、他国の食文化の影響を受け、現地に根付いたのかもしれない。

昼間に出会った若いイスラエル人を思い出した。彼は仲間同士で集まり、大騒ぎしていた者たちとは違い、内気ながらも孤高の雰囲気を持っていた。

「あいつは、うまくやっているのだろうか」

一人でバスの窓の外をぼんやりと眺めていた彼の、あの寂しげな表情が、何度も脳裏をよぎる。

そして、ふと思った。この村を訪れた自分と、大騒ぎしていたイスラエル人との間に、果たして何の違いがあるのだろうか、と。

*この記事の前半:敏腕TVマンが見た!驚いた!「マジで秘境!」チベット仏教の村(前編)
*この記事の続き:敏腕TVマンが見た!驚いた!「マジで秘境!」チベット仏教の村(後編)

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