「未承認国家ソマリランド」潜入で見た超怖い現実 敏腕TVマンが「危険レベル4」入国を強行したら

✎ 1 ✎ 2 ✎ 3 ✎ 4 ✎ 最新
拡大
縮小
敏腕テレビマンが見た貧困世界のリアルとは(写真:筆者提供)
離婚を機に世界一周花嫁探しの旅に出た敏腕テレビディレクターの後藤隆一郎氏。
諸国を巡りながら多くの女性、そしてトラブルに遭遇するうちに自分を見つめ直し、いつしか花嫁探しは自分探しへ。日本を出発してから2年9ヶ月後、彼はアフリカにいた。
異文化の中を歩くにはどんな注意が必要? 敏腕テレビマンが見た貧困世界のリアルとは? 『花嫁を探しに、世界一周の旅に出た』から、後藤氏が2018年8月に訪れたソマリアでのエピソードをお届けする。(本稿は上記書籍から抜粋・再構成しています)

唯一の望みはソマリランドの首都ハルゲイサ

ソマリアは今回選んだアフリカ縦断ルートで一番の危険地域だ。

1991年の内戦により国土が3つに分断され、事実上の無政府状態が続いている。

南部に位置する連邦政府「ソマリア連邦共和国」、1998年自治宣言した「プントランド」、旧英領の「ソマリランド共和国」に分裂し、この3つの地域で内戦が起きている。

また、ソマリア半島に面するアデン湾では多数の海賊行為が報告され、その大多数がプントランドから出撃していることが、アメリカの無人偵察機や衛星写真などから判明している。

さらに、ソマリア連邦共和国が支配地域としている領域内には、アルカイダとも繫がりがあるイスラム勢力アル・シャバブの支配地が内包され、テロ活動が頻繁に起きている。

外務省の危険度マップでは全域が最も危険なレベル4渡航禁止勧告が呼びかけられている。

ソマリア入国に関する情報は渡航者が少ないからか、日本語に限らず英語でもほとんど見つからない。

次ページ危険レベル4(退避勧告)の実態
関連記事
トピックボードAD
ライフの人気記事
トレンドライブラリーAD
連載一覧
連載一覧はこちら
人気の動画
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT