たとえば、2011年の東日本大震災で液状化が話題となった千葉県浦安市では、震災直後に不動産が値下がりし「もう誰も高値では買わない」と心配された。
しかし、震災から十余年を経た現在、マンション価格に限れば元に戻ったばかりか、「震災前超え」の相場も見られる(もちろん、値を戻したのはマイナス金利などの影響もあるのだが)。
「悪評はチャンス」と考え「10年後」を見据えて買う
同じように、神奈川県藤沢市で、湘南を代表する高級住宅街の鵠沼エリアは震災で需要が落ちたが、現在はすっかり戻っている。
海岸が売り物の湘南エリアは、東海道線の北側の住宅地が安く、海側の南側が人気で高い。
震災直後は湘南の住宅価格の「南北逆転」をはやし立てる声もあったが、今ではそんな声があったことも忘れられている。
局地戦略に限れば、購入をためらう事由が喧伝されるエリアこそ、あえてそのとき買うという選択もある。
「災害も10年経てばみんな忘れてしまう」などと言うと語弊があるが、一面の事実でもある。
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