住宅街の都外脱出も終わった。たとえば、横浜が「おしゃれで高級な人気住宅地」と言われる時代は、もう二度と来ないだろう。
横浜市の実態は「おしゃれなイメージ」とほど遠い
横浜市は再開発に巨費は投じるが、実際は財政難で、学費や子どもへの医療費支援、
すでに横浜市南部は人口が減りつつある。人口低迷の時代に、通勤時間と交通費をかけてまで、「おしゃれな高級住宅街」だと横浜を選ぶ都民は増えないだろう。
横浜市の青葉区も、青葉のような若々しい新興住宅街として注目されたのはもう半世紀前後も前の話だ。
実際には坂が多く、最寄り駅からバス便を使うエリアも多いのだが、当時の「若々しい」「さわやか」のイメージだけが独り歩きし、いまだ修正できていない。
ほとんどの場合、家を買う側の消費者は、不動産マーケットの"素人"だ。
なぜなら、スーパーで野菜や肉を買うような頻度で家を買う人はいない。めったに買わないものだから、目が利かないのだ。
その結果、不動産の構造的な市況トレンドやそのベースとなる将来の人口動態予測を考えずに、イメージで家を買ってしまう。
極論を言えば、「一生の買い物」という古い呪縛にとらわれたまま、スーパーで新鮮そうな大根を選ぶような姿勢で家を買おうとするのだ。
不動産売買は目先のイメージだけにとらわれず、将来予測などのマクロ視点が非常に重要だ。
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