注意!子どもが発する「メンタル不調」のサイン 何かいつもと違う「心・身体・行動」を見逃すな

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次に、身体に現れるサインです。身体と心の不調が関連しているケースは意外と多く、頭痛、腹痛、腰痛、めまいなどがよくある症状です。身体の不調だと思っていたら、なかなか原因がはっきりせず、メンタルヘルス不調からきていた……はよくある話です。

サンフレッチェ広島で活躍したサッカー選手、森﨑和幸さんと森﨑浩司さんの話が有名です。彼らは身体の不調やパフォーマンス低下に苦しむ時期がありましたが、それがメンタルヘルス由来のものであると気づく前に、まず目が見えにくくなったと訴えていたそうです。

メンタルヘルス不調の「兆候」を見逃さない

身体に現れるメンタルヘルス不調の兆候、人それぞれのサインがあります。普段のその人とは違う様子は心・身体の両方で大事なサインです。

私自身の不調話です。実は、30歳のころから痛風と付き合って生きています(ビールの飲み過ぎでの発症ではなく、かかりやすい体質ゆえの発症でした)。ストレスがたまり随分と疲れてるなと感じると左の親指の付け根あたりがソワソワしてきます。このころになると肩こり・腰痛も生じてきて、睡眠の質も下がっています。

この時点だと少し疲れた……という感じなのですが、不調の前兆として身体がサインを出してくれていると思い、早めに寝て、大好きな日本茶を淹れて積極的にリラックスするようにしています。このように「ストレスがたまると〇〇になりやすい傾向がある」という、普段の自分(その人)を知っていれば、セルフケアもしやすくなります。

行動の変化が起きる場合もあります。大人の場合には、お酒、たばこ、ギャンブル、ゲームに興じる時間が長くなり、量が増える。お金の使い方や人付き合いの変化という例がイメージしやすいかもしれません。子どもの場合はゲームをしたりスマホを観たりする時間が増えたり、交友関係が変わったりというケースが考えられます。

これらのわかりやすい不健全な対処行動以外にも、一見健全のように見える運動・筋トレをする頻度や量が増える/過剰といった変化も何かしらのサインかもしれません。アスリートであれば、トレーニングをしすぎるということが顕著な事例で、不安から、もっとやらなければ試合に出られないと思ってしまうことが背景にあるようです。

部活動であれば、朝も夜も長い時間、過剰な自主練をしている子は要注意かもしれません。この例は、スポーツ以外の場面でも受験勉強や仕事にも当てはまります。普段なら、適当なところで終えられるのに細かいところが気になって続けてしまうなどです。

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