注意!子どもが発する「メンタル不調」のサイン 何かいつもと違う「心・身体・行動」を見逃すな

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考え込む男子学生
見逃しがちな子どものメンタル不調を、どのように見極めるといいのでしょうか(写真:マハロ/PIXTA)
メンタルの不調は目に見えにくく、本人も周囲も気が付きにくいものです。ある日突然不調に陥るものではなく、日々の積み重ねで、少しずつ調子が崩れていきます。本稿では、スポーツに従事するわが子や生徒などのメンタル不調をどう見極めるか、若者のメンタルヘルスに詳しい国立精神・神経医療研究センターの小塩靖崇氏著『10代を支えるスポーツメンタルケアのはじめ方』から抜粋して紹介いたします。

心・身体・行動に現れる不調のサイン

部活動や競技生活の真っ盛りの時期は、まさに思春期真っ只中です。この期間に、ストレスが増大し、そこで上手く対応できずメンタルヘルス不調・障害をきたす可能性は大いにあるでしょう。

メンタルヘルスもフィジカルヘルスと同じように早めに対処することが大切ですが、現実は違っています。フィジカルヘルス、つまり身体の怪我は傷やあざとして、目に見える形で現れることがほとんどですが、メンタルヘルス、つまり心の怪我は見えにくくわかりづらいので対処が遅れてしまいがちです。

では、メンタルヘルスの不調に苦しんでいる選手はどのように見極めたらよいのでしょうか。ひと言で言うなら、「普段のその人(自分)と違っていないか」を観察することでしょう。その違いは、心・身体・行動に現れます。

まず、心を例にとると、イライラしたり、やる気が出なかったり、何をやっても楽しくない、自分の価値を感じられないといった心境になることがサインです。とはいえ、こういった気分や気持ちは多くの人が経験することで、そういった気持ちが現れたからといってその全てが要注意かというとそうではありません。

すぐに対処すべき違いの見極めのポイントはそれらの状態・症状の持続性と強度です。普段寝て起きたら、悪い状態・症状が解決しているという人が、寝てもなかなか改善しなかったり、普段よりもその程度が強かったり長引いたりするというのが判断のポイントです。

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