「心の病もたらす」現代人を蝕む4つのストレス 「ネガティブな想像力」をかきたててしまう

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ストレスにさらされることで「ネガティブな不安心」が増大してしまう(写真:Pangaea/PIXTA)
日常生活におけるストレスの蓄積が「心の病」を引き起こすことはよく知られていますが、ではいったい、現代社会ではなぜそうした「心の病」が増えているのでしょうか。また、どのようなストレスが原因となっているのでしょうか。これまで1万人を診察してきた経験をもとに、現代人に特有なストレスと、それによって引き起こされる「心の病」のメカニズムについて、広岡氏が解説します。
*本稿は広岡氏の著書『心の病になった人とその家族が最初に読む本』から一部を抜粋・編集してお届けします。

他者への「想像力」が不安心を増大させる

他の動物と比べると体が小さく、力も強くない人類が、不条理な生物界の中で生き残ってきたのは、著しく脳が進化し、知覚領域を超える思考力を身につけたからです。

それを、私たちは想像力と呼んでいます。想像力を獲得したことで、未来のことを考えられるようになり、相手のことを考えられるようになり、生存競争を勝ち抜くための戦略が一気に進化します。

相手の動きを読んでわなを仕掛けたり、手に入る材料で武器をつくったり、戦況を分析して守ったり、攻めたり……。想像力を駆使することで、ただ相手を力でねじ伏せればいいと考える他の動物たちの脅威に打ち勝ってきたのです。

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