つまり部下の立場にあるときは、上司に話を聞いてもらえない。上司の立場になったら、部下の話を聞かず自分の話ばかりをしてしまう。けれどこのときの部下は、耐え忍んで話を聞いている。そのため自分の話は「聞いてもらえない」空気感はなんとなく伝わっている……。
そう考えていくと、極端に言ってしまうと、「誰も聞かれていない」ということになるわけです。どこかみんな存在承認不足。
リサーチが示す日本の「エンゲージメントの低さ」、つまり従業員のやる気やモチベーションが低い状態(ギャロップの調査によると、日本は125カ国中、最低の5%)は、こういうところに大きな原因があるのではないかと思います。
この悪循環を断ち切るには、まず、あなたが部下や後輩の話を、本当に聞いてみることから始めてみるのはどうでしょうか。
30分間、相手の話をひたすら聞く
ぜひチャレンジしてほしいのは、30分相手に話をしてもらうことです。1対1の面談で、相手にとにかく話してもらう。
30分というのは、簡単ではありません。こちらから問いかける場面もあるでしょうし、途中で相手の発信に対する承認も入れる必要があるでしょう。
そのような工夫をしつつも、30分間、自分は極力話さない、というのをやってみてください。
もしそれができれば、部下は承認されたと感じ、気持ちが満ち足りていくでしょう。組織の全員に「自分の話は聞いてもらえている」という気持ちが増せば、エネルギーは高まり、やる気が上がり、生産性やクリエイティビティの向上につながると思います。
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