松本大・マネックスグループ社長--米国、中国市場でシェアを伸ばす余地は十分にある
目標は連結のコストに関して、4年後までに固定費の20%減、販管費全体の15%減を実現したい。営業利益率は今は約20%だが、4年後には40%に持っていく。
--中国市場の開拓に向けた戦略は。
中国は、香港にマネックスBOOM証券という100%子会社を持っている。市場でのシェアはまだ小さいが、市場は巨大であり伸びる余地は十分にある。
北京の書店などを訪れると、ハウツートレードのような本が山積みになっている。大体は米国の有名な投資家の写真などが表紙に載っている。中国人にとっては、日本以上に資本市場は米国から来たというイメージがある。
その中国で、米国ナンバーワンブローカーのトレードステーションのブランドは強烈だ。それを使わない手はない。いずれはマネックスブランドではなく、トレードステーションのブランドでやっていく。
また、トレードステーションはシステム会社なので、証券免許の障壁が低いと考えられる。そのため、ひとっ飛びで中国市場に参入できる。これは従来のマネックスグループだけではできなかった。
--株式以外の金融商品では、他社とどう差別化を図るのか。
株以外も差別化は難しくなってきている。たとえば投資信託の多くは運用会社の商品であり、それは他の証券会社も販売可能だ。債券も同様で、基本的には他社も販売可能な外資系証券会社の商品を売っており、それでは差別化できない。