大学に入学してからのホリ・ホーリーさんは新聞奨学生を続けつつ、大学に通ってストレートで卒業しました。
「大学に入ってからも新聞配達が忙しかったので、サークルに入るなどの楽しい活動はできませんでした。大学の授業の学費も自分で全部稼いで払っていたので、なるべく授業をとって、ストレートで卒業しなきゃと思っていたんです。
嬉しかったのは、第1文学部や教育学部、政治経済学部など、昼間の他学部の授業も受けられたことですね。大学の学びを楽しみながら、4年で卒業することができたのでよかったです。
新聞奨学生自体は5浪プラス大学4年間で、合計9年続けました。その間、使い続けてくれた販売所長には今でも頭が上がりません。よくぞ、こんなやつを見捨てないでいてくれたなと思い、本当に感謝しています」
我慢強く、骨のある人間だと気づけた
お世話になった当時の販売所長とは、今でもつながっていて連絡が取れる状態であるそうです。大学を卒業したホリ・ホーリーさんは、新卒で東証プライム上場企業に事務職として入り、20年間の時の流れの中で、所属が店舗販売からインターネット販売に移行し、形態が変わったものの、今でも新卒で入社した会社に勤め続けています。
「今、会社で働き続けられているのも、浪人を通して、自分の性格がわかり、それが鍛えられていったからだと思います。私は意地っ張りで、頑固で融通のきかない人間です。
でも、浪人を通して我慢強くなりましたし、自分が骨のある人間なのだと認識することができました。これからもネット販売を陰で支える裏方として、業務を続けていきたいと思います」
5年間の浪人生活・4年間の大学生活の合計9年間を新聞配達とともに過ごし、学費全額を払い切った彼は、今でも当時鍛えた根性を生かして、東証プライム上場企業をタフに支え続けているのだと思いました。
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