認知症「一歩手前」の特徴と予防のためにできる事 そのもの忘れは「病的な健忘」か「加齢現象」か

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では、自身や家族がMCIかもしれないと思ったらどうしたらいいか。

もしかしたら?と思ったときの受診先

「まずは脳神経内科、もの忘れ外来、精神科などを受診してください。可能なら、最初は同居人やご家族と一緒に受診を。本人以外の視点が加わることで普段の様子が正確にわかり、診断や治療に役立ちます」(岩田さん)

診療では、問診で認知機能の低下があるかどうかを確認する。受診した本人は記憶力が著しく低下していると思っていても、ご家族の話を聞くとそうでもないという場合もある。

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こうした問診のほか、認知機能検査や心理テスト、血液検査、頭部CTなどの画像検査などでMCIと診断されたら、治療へと進むことになる。

「まず、生活習慣病が未治療であればその治療をしますし、病気のコントロールができていない場合は、投薬治療などでしっかりコントロールしてもらいます。さらに生活の改善、運動、認知トレーニングなどを行っていきます。またアルツハイマー病では、新しい薬物療法も選択肢の1つです」(岩田さん)

(関連記事:薬代は年間300万、アルツハイマー「新薬」の値打ち

(取材・文/大西まお)

東京都健康長寿医療センター副院長
岩田 淳医師

日本認知症学会専門医、日本神経学会認定神経内科専門医、日本脳卒中学会認定脳卒中専門医、日本内科学会認定医、総合内科専門医。東京大学医学部附属病院脳神経内科「(旧)メモリークリニック」にてアルツハイマー病(AD)やレビー小体型認知症、前頭側頭葉型萎縮症等の疾患の診療を行ったのち、現在は東京都健康長寿医療センターへ赴任。専門は認知症性疾患、パーキンソン病、脊髄小脳変性症。
東洋経済オンライン医療取材チーム 記者・ライター

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