しかし、経済は、彼ら、彼女らの望んだほどにはいっこうに成長せず、社会はどんどん疲弊し、悪くなっている。なぜか。それは、皮肉なことに、経済のためにカネとエネルギーを使っているからだ。
「経済成長戦略」の本質は「人を育てること」である
経済は、健全な社会が土台になければ、発展しない。それなのに、社会を犠牲にして、経済を成長させようとしている。うまくいくわけがない。
だから今日は、経済ではなく、社会をよくするための政策を提案する。そして、それが「私の経済成長戦略」である。社会が健全になれば、経済は健全に発展していく。健全な経済は健全な社会に宿る。だから、社会のための政策こそが経済の健全発展戦略になるのである。
ではどうするか。人を育てるしかない。社会は人でできている。だから、材料の人を良くすれば、社会は良くなる。いくら社会の仕組みをいじっても、素材が悪ければ、できた料理はまずい。
昨今、社会の仕組みを下手に作ってしまったために、さまざまな矛盾が噴出して困ってしまい、つじつま合わせに、無理やり人を増やそうとしている国がある。うまくいくはずがない。
そもそも、政策で出生率が上がった国はない。上がったように見えるのは、移民が増えているときに、子供がいるとカネがもらえる仕組みを作ると、移民が子供を増やすから、というケースがほとんどだ。だから、ほとんどの国での少子化対策は持続的な効果を持たない。
人を増やすのではなく、今いる人を育てることに全力を挙げるのである。つまり、教育である。しかし、現在、政策として議論されている教育政策はほとんど間違いだ。やるべきでない政策ばかりやろうとしている。
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