子育てにイライラ「叱らずに」済むテクニック 石田勝紀×天野ひかり「子育て」対談ー後編ー
子どものやる気を引き出す「声かけ」とは
石田:お悩みを1つご紹介します。「ついついイライラしてしまい、叱ってしまいます」という内容ですね。
「日々の生活の中でイライラして叱ってしまい、後で自己嫌悪に陥ることがあるそうです。天野さんの著書を参考にした声かけをしたいのですが、とっさに出てこないことが多い。どのようにしたらもっとうまく子どもと関われるようになるでしょうか?」
確かに、自分の中に言葉が入っていないと、とっさの時に出てこないというのはありますね。
天野:こうしたご質問はよくいただくのですが、2つのアプローチ方法があると思います。
1つ目は、お母さん・お父さんがイライラしてしまう本当の原因を探ってそれを解消すること。子どもに対して普段と違う言動をしてしまうのは、子どもが原因ではなく、別のところにイライラがあるからです。
仕事上のストレスやママ友とのトラブル、パートナーへの不満など、みなさんありますよね。子どもはたまたま、そのイライラのはけ口になってしまっているんです。
いくら言葉かけをがんばろうとしても、根本的な問題を解決しないと難しい。自分ががんばりすぎていないか、イライラの原因と向き合って解消し、フラットな状態で子どもと向き合えるようにすることが大切ですね。
2つ目は、子どもの視点に立つこと。
具体的には、オウム返しと実況中継です。オウム返しは、子どもが「やだ」と言ったら、「やだね」と同じ言葉を返す。