「連絡はFAX」高校野球界の"昭和にも程がある"現状 デジタル化が進む一方で「取り残されている」

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また、今は練習試合などもスマホの「一球速報アプリ」を使って、オンタイムでスコアをアップロードするようになっている。女子マネジャーなどがスコア記入の傍らでスマホから入力している。

一球速報アプリを入力する女子マネジャー(写真:筆者撮影)

これによって、中学、高校の選手たちの投打守備の成績が、MLBやNPBと遜色ないレベルで公開されている。これを見れば、選手の長所、短所などが手に取るようにわかる。筆者は「これはすごい進化だ」と思うのだが、こうしたデータにアクセスしない、あるいはアクセスできない指導者もかなりいるのだ。

このアプリを利用すれば投手の「投球数」などの情報も簡単に把握できるのだが、そういうことができていない指導者も多い。

ネット経由で明らかになる不祥事

学生野球協会、日本高野連は、大学、高校野球部で不祥事が起これば、指導者や学校に処分を科して発表する。今の野球界の「不祥事」には、ほぼ間違いなく「ネット」が絡んでいる。暴力、喫煙、飲酒などの不祥事は、SNSにアップされた動画がきっかけで明らかになることが多い。しかし選手単独の不祥事などは、指導者がまったく知らないケースもある。

指導者が選手のSNSに日ごろから留意するとか、指導者が選手とグループLINEを作るとかして、ネット上でのコミュニケーションを密に取っていれば、こうした不祥事につながる「悪い空気」を事前に察知できる可能性もある。

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