「連絡はFAX」高校野球界の"昭和にも程がある"現状 デジタル化が進む一方で「取り残されている」

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事件が発覚すると、ネット環境に疎い指導者ほど「これからはスマホ持ち込み禁止」「LINEも一切するな」など、根本的な解決につながらない「臭いものにふた」的な策を指示することが少なくない。

画像はイメージ(写真:筆者撮影)

本来こうした不祥事はコミュニケーション不足によって起こりがちなはずで、指導者はネットも駆使して選手の中に入っていくべきだと思うのだが。野球界のデジタル・デバイドは、進化の大きな妨げになっている印象だ。

リニューアルされた日本高野連の公式サイト

この春の甲子園のタイミングに合わせて、日本高野連の公式サイトが一新された。派手な演出はないが、高校野球の歴史や考え方などがきっちりと押さえられている。また最新のニュースも時系列で見ることができる。非常にわかりやすい。

特に「高校野球とは」は、高校野球の歴史について簡潔かつ的確に紹介している。関係者必読だろう。

金属バットを改定し、夏の甲子園の試合時間を大胆に変更するなど、日本高野連は今、積極的に改革に乗り出そうとしている。公式サイトのリニューアルは、まさにそれを象徴している。

地方高野連は日本高野連の傘下ではなく、それぞれ別個の団体だ。経済状況の苦しさもあって、ほとんどの公式サイトは旧態依然としている。しかし地方高野連もいつまでもデジタル・デバイドの状況を放置すべきではない。遅きに失した感もあるが、高校野球も本気で「情報化」すべきだ。

広尾 晃 ライター

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ひろお こう / Kou Hiroo

1959年大阪市生まれ。立命館大学卒業。コピーライターやプランナー、ライターとして活動。日米の野球記録を取り上げるブログ「野球の記録で話したい」を執筆している。著書に『野球崩壊 深刻化する「野球離れ」を食い止めろ!』『巨人軍の巨人 馬場正平』(ともにイースト・プレス)、『もし、あの野球選手がこうなっていたら~データで読み解くプロ野球「たられば」ワールド~』(オークラ出版)など。

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