紅麹問題で注目される「腎臓」が持つ重要な働き 腎臓専門医が指摘する「カビ毒」の危険性とは
紅麹を使ったサプリで健康被害
【2024年3月30日10時20分追記】初出時よりタイトルを変更し、本文の一部を修正しました。
小林製薬の「紅麹」を使ったサプリの健康被害が、連日ニュースになっています。
摂取後に死亡したとされる人は5人、健康被害は114人の入院などが確認されています(2024年3月29日時点)。
サプリを服用したことによる腎疾患が原因とされており、腎臓専門医として見過ごせない話です。今年1月15日に「サプリを服用した人の腎疾患」が報告され、以降2月に入ってからも複数の問い合わせが相次いでいたようです。
なぜ、このような被害になったのか。
確かに、紅麹菌のなかにはシトリニンという毒素を生成し、腎臓の病気を引き起こすものもあります。ただし、小林製薬のサプリでは、遺伝的にシトリニンが生成されない株菌を使っているとのこと。アレルギーや感染症の可能性も低いとされ、可能性としてはシトリニン以外のカビ毒による腎疾患があり得そうです。
小林製薬はサプリに「意図しない成分」が含まれていたとして、それが腎疾患の原因になった可能性について分析を急いでいますが、その成分は「カビ類から生成される成分に似ている」と会見で語っています。
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