人が老化する「科学的原因」と結局やるべきこと 抗加齢に「ブレイクスルー」はあるか
タンパク質がぐちゃぐちゃになるのは普通のことで(しばしば、「ミスフォールディングタンパク質」と呼ばれる)、これを修復する方法はいくらでもある。しかし、やはり加齢とともにそのプロセスは衰え始め、ミスフォールディングタンパク質が蓄積して問題を引き起こす。アミロイドやタウが脳内でプラークやもつれを形成する。
誤って折り畳まれたタンパク質や、細胞内で機能不全に陥った他の部分を体内で処理する方法の1つが、ギリシャ語で「自己食」を意味するオートファジーと呼ばれるプロセスである。
「オートファジーは、細胞内の欠陥のあるものを破壊するプロセスだ」と、ラマクリシュナンは言う。「このメカニズムを阻害すると、細胞内にゴミがたまってしまい、それ自体がストレスとなり、老化の原因となる」。
加齢研究「ブレイクスルーはある」
オートファジーは加齢とともに減少する。加齢に対する効果が研究されている薬剤の中には、特に「ラパマイシン」のように、このプロセスを促進するものがある。しかし、ラパマイシンは大量投与すると免疫反応を抑制するため(主に臓器移植の拒絶反応を防ぐために使用される)、健康な人が服用することを懸念する研究者もいる。
専門家たちは、実験的なアンチエイジング療法はまだ広く使用できる段階には至っていないという点では意見が一致したが、この分野の将来については楽観的である。
「今のところ、風は特に速くはないが、ブレークスルーはあるだろう」とパートリッジは言う。結局、人々が元気に年を重ねるためにできる最善のことは、運動や良質な栄養のような健康的な生活習慣を取り入れることだと彼女は付け加えた。