天候が急変し地吹雪が吹き荒れ、帽子が飛ばされていく中で、このような追加の作業が発生すると、作業員のモチベーションは当然、下がってしまうだろう。追加の作業を限りなく発生させないよう、住民の側にも丁寧なごみ排出が求められていると感じた。
高い運転技術も支えに
収集車はスタッドレスタイヤを履いた4輪駆動車だった。ごみを積み込んで総重量が重くなっても、雪深い道であっても問題なく走行できると筆者が思っていた矢先、収集作業中に収集車が立ち往生する事態が生じた。
筆者は立ち往生した車を人力で押し上げるのかと心積もりしたが、すぐに大石さんが収集車から砂を取り出し、タイヤの下に撒き始めた。
それによりタイヤと地面の間に摩擦が生じ、スリップ状態から脱出できた。このようなトラブルに見舞われても、運転手の松里さんは極めて冷静にハンドルを握っていた。
西野地区は雪深く、「この道を進むの?」と思うような雪道ばかり。松里さんは道のどの部分ならば問題なく通行できるかをしっかりと見極めて運転していた。雪の中の収集は作業員の現場での奮闘はもちろん、運転手の運転技術によっても支えられている。
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