味噌から塩を抜けば、たしかに減塩味噌ができます。
しかし、その引き換えに「見えない"裏側"で"失われているもの"がある」ことを忘れてはいけません。
減塩と引き換えに「裏側」で失っているものは…?
本来、味噌は煮たり蒸したりした大豆をつぶして、麹と塩を加え、長期熟成させて作るものです。
この熟成期間に麹が生み出す酵母によって大豆を分解し、アミノ酸に変わることで、味噌独特の風味やうま味が醸し出されるのです。
冒頭のAさんが「減塩味噌がおいしくない」「子どもの頃の味噌汁はおいしかった」というのも当然のこと。
70代のAさんが子どもの頃に飲んでいた味噌汁の味噌は、「昔ながらの長期熟成の味噌」だったのでしょう。
長期熟成には別の利点もあります。
大豆にはたんぱく質だけでなく、脂質、ビタミン、ミネラル、食物繊維などなどの栄養素が豊富に含まれます。発酵することによって、これらの物質の吸収率がよりよくなるのです。
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